2017年05月19日

「雪つもりし朝」 二・二六の人々 植松 三十里

本は出会いだと思う。こないだ第二次世界対戦開戦前夜のポーランドの話を読んで、久しぶりに図書館へ行ってふと手に取ったのがこれ、頃は同じく開戦前の日本。

226事件を複数の要人の目線から描いた群像劇。それぞれは、時の首相、岡田啓介。後に終戦時に首相となる鈴木貫太郎。当時外交官で 講和条約調印の首相となる吉田茂、などなど。

吉田茂氏の章に現副首相麻生太郎氏の幼少期のグッとくるエピソードが添えられてるけど、これは盛りすぎオマケだと思う(笑)。

今の時代にこそ平和、自衛力、国防をも一度考えようと思う。

いい本です。激しくオススメします。

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2017年05月14日

「また、桜の国で」 須賀しのぶ   

ポーランドを舞台に第二次世界大戦、開戦前夜からその後まで。

あまり意識したことがなかったけれど、ポーランドは「平和の国」という国名とはうらはらに歴史上二回に渡り正式な地図上から消滅している。

ユダヤ人差別は白人社会の中に昔から実はあったこと。ナチドイツのように民族根絶を目指した事は無かったにしろ。

ドイツ、ソ連に蹂躙され続けても戦い続けたポーランド、ワルシャワで。

ドイツに生まれたユダヤ系のポーランド人とソ連により強制的に疎開されてシベリアで生まれ、今はアメリカ国籍をもつポーランド人、そしてソ連系スラブ系民族で日本国籍の外交官がワルシャワ蜂起で立ちあがる。

いつか日本で桜の花見をしようと、絶望的な戦局で誓い合う。、、、
その後は読んでのお楽しみ。

極東アジアがなんだか焦臭い、今こそ読むべき戦争小説。

戦争に追い詰められると人間はここまで残虐になれるのか?やってしまうのか?

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2017年04月30日

「絞首台の黙示録」 神林 長平

ジョン・レノンのGod(神)
ーーーーーーーーーーーー
God is a concept
神とは概念なんだ
By which we measure
Our pain  
それによって痛みというものを測るための
ーーーーーーーーーーーーー
とかなりセンセーショナルに喝破した。
日本のように宗教は趣味程度の国でなく、キリスト教の国で歌ったからすごい。

この物語の冒頭の死刑執行の実況がかなり怖い。

死刑囚と面会する教誨師とも対立関係のまま、死刑が執行される、、、
そして死んだはずの者が蘇って、、、おぼろげながら意識は死んだはずのもの。

現実、リアル、クローン、幻想、妄想、、、どれがどれなのか

人の意識はそれ自体が単体で存在してるのでは無く、「意識の所在としての物」である身体とその周りの「環境」に影響され、また反対に影響を与えて存在する。ゆえにその身体が滅んでも「意識」は存在している。

怖いです。

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2017年04月23日

「ルパンの消息」 横山秀夫

時効寸前の自殺と見せかけた殺人事件 重大なタレコミがあった 時効成立のその日に急遽捜査のやり直し。
そして急転直下、、、、そして犯人は例の「三億円事件の犯人」でもあった。

昭和の頃の世相が懐かしく、おもしろかった。

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2017年04月18日

「真相」 横山秀夫

短編集です。それぞれ全く関連のない話です。

短編ならではのスピード感ある展開なのに、読後感は「おなかいっぱい」。

横山流ひねりが効きすぎていて、最後まで読むと、読んでいるときの予想を遙か彼方まで飛び越えていて、おもしろすぎる。

もし言えるなら、ちょっと話に「救い」を入れても佳かったのではないかと思ったりしますが、そんなことも、もちろん熟考の上での作風だと思います。本当に構成力、物語力、文章の上手さは超一流です。

犯罪を隠そうとする時の、周りに対する疑心暗鬼の心の描写がすごい、「18番ホール」、おすすめです。

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2017年04月15日

「笑いのカイブツ」  ツチヤタカユキ

ネットに連載されて、大反響を呼び、書籍化したいという出版社が押し寄せ、なんだかんんだあってとうとう書籍化された本。ピース又𠮷の火花の10倍痛くて、20倍つらくて、50倍突き刺さりました。けど文学賞については最低の罵詈雑言を浴びせているので無視されると思う。すごかった。

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2017年04月12日

J A C K Y  ジャッキー

JACKY 観ました。 実はララランドのチケットを買ったつもりが(自動券売機)間違って買ってしまってました。
券を見せて、案内されたところにで始まるのを待っていましたが、いつになったらラランドが始まるのだ??と思って、ようやくまちがいに気付きました。

誰もが知ってる、何度も何度もニュース映像をみた、あのJFケネディ狙撃暗殺、その後1週間をドラマ化した映画。
ただちに新大統領を就任させ、世界的葬儀を取りしきる。なかなか見応えある映画でした。

あとで調べて見るとこのナタリー・ポートマンという女優、「レオン」のマチルダ、「スターウォーズシリーズ」のパドメ・アミダラでした。すごい!

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2017年04月09日

「神様の裏の顔」  藤崎 翔

神様のような善人が実は大悪党だった、とか「実は、、」というのは歌舞伎の世界でもよくあって、「義経千本桜」で「佐藤忠信 実は 源九郎狐」とか、「助六由縁江戸桜」でも「助六 実は 曽我五郎時致」とか。別にこの本と歌舞伎とは関係ありませんが、あさってこんぴら歌舞伎へ行くのが、あまりにうれしくてつい(笑)。

本編は一人称の語り手が次々にバトンタッチしていく形。それぞれ個人で考えてることを、心の中で語っていく。それがどうなるのかはネタバレなので。

神様のように思えた人が、実は、、、どころか、その実は、、、
後は読んでのお楽しみ。

横溝正史賞の本格ミステリー。個人的に読後感は「うーーん」( ゚ω゚)…

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2017年04月08日

「私をくいとめて」 綿矢りさ

新聞の連載小説だった物語。「私」という一人称で語られる主人公は三十代のOL、自意識過剰気味で会社では存在の気配を消して生きている。特別な能力?として自分の中の別人格の話し相手を持つ。その別人格の「彼」は冷静に物事を理解し判断し主人公の相談に乗ったり、アドバイスを与える、その自分の脳内で話し相手になる声は自分の事を「iPhoneの中のSiriみたいだ」と自分で言う。

話の中で一行だけ、「精神科に通った」とある、、、、。

とはいっても、あまり深刻な話ではない。

たぶん作者自身の思いであると察するが、年末年始のイタリアの友人宅に滞在するため飛行機に乗っているときの「恐怖体験」が延々20ページに渡って書かれていて、あまり飛行機を信用していないぼくはとても共感できた。

軽く読めるのでおすすめです。

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2017年04月06日

「いつか、虹の向こうへ」 伊岡 瞬

いわゆるアウトロー警察VSやくざの話。

おもしろいのだけど、外国小説のような、段落の最後に、不必要に書き加えられてる一文、シニカルに、ある程度読み手の教養を前提としてる部分、うーん、感じ方の違いでぼくだけの個人的感想なのですが、チャーリー・ブラウンの4コマ目の哲学的なセリフ、それはそれでいいのだけど、日本ヤクザ小説には、いらんのんちゃうかなあとぼく自身は思った。どうでしょうか。

えらそうにすみません。

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posted by だいちゃん at 00:48| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする