2019年05月17日

銀の匙 中勘助

銀の匙 読了。

主人公(名前は最後まで伏せ字)がふと抽斗の中から銀の匙をみつけ、それがそこにある事由を思い出すと共に語られる叔母の慈愛に包まれてそだった幼少期の話。

もちろん大人になってから書かれたものであろうが、大人が思い出す子どもの頃ではなく、子どもの感じるそのままの心象が巧みな表現力で語られる。江戸から明治に移る頃、人びとの暮らしぶりや世の中の様子も美しい表現でいきいきと描写される。

夏目漱石に送って閲読を問うたところ激賞された。そういえば夏目の自伝的小説「こゝろ」にも通じる感性があると思う。

とりたてて大きな事件、事故も起こらない話だけれど、いつまでも心にのこるすばらしい小説。

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posted by だいちゃん at 17:47| 香川 ☁| Comment(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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