2017年05月29日

「咸臨丸、サンフランシスコにて」 植松 三十里

勝海舟でも、ジョン万次郎でもない咸臨丸の話。 

天領だった塩飽から水夫が集められ、アメリカ、サンフランシスコへ、蒸気船で向かう。

往きの船内で熱病が流行り、完治するまで帰れない水夫たち。その中でチャイナタウンで粉を買い、米国製さぬきうどんをつくり仲間を励ますもの。

九死に一生を得て、なんとか函館の港の灯をみて、「帰ろう、塩飽に帰ろう、道々さぬきに寄ってうどんを食おう」というと「シスコで食ったあれ以上のうどんは無い」といって泣く男たち。その時港に見えた世界各国の国旗を掲げた帆船こそ、日本が世界の大きな流れに巻き込まれる不吉な前兆だった。遅すぎた文明開化、この後数十年、茨の道を進み、完膚無きまで叩きのめされる日本だが。

とてもいいはなしです。おすすめします。
かんりんまる.jpg







posted by だいちゃん at 01:12| 香川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月27日

「猫と漱石と悪妻」 植松 三十里

夏目漱石を妻の目で語った小説。文豪を美化せず、心の病を持ったことなども詳細に記しているのはいいと思う。

「吾輩は猫である」「明暗」「坊ちゃん」など名作の書かれた時の背景など興味深いが、「こゝろ」に触れられてないのが個人的に物足りない。

創作とは思いながら途中何度も、泣けたのは筆者の筆力、いい本でした。

そうせき.jpg






posted by だいちゃん at 01:14| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月22日

「サンライズ・サンセット」 山本一力

「おれも次に買い替えるときはトヨタにするつもりだ。いい色だな」
「ありがとう」
1時間の駐車チケットを2枚買った。
「あと5ドル出してくれたら、ピカピカに洗車しとくけど、どうだい?」
「洗車はいいや。洗うのが楽しみだから。わるく思わないでね」
「わかってるさ」

何気ない映画のワンシーンのような、アメリカ、ニューヨークの街の匂い、息づかい。

心がほっとする短編6つ。こんないい感じが現実ならいいけどな。

61UD3lH+3vL._SX337_BO1,204,203,200_.jpg


posted by だいちゃん at 01:09| 香川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月19日

「雪つもりし朝」 二・二六の人々 植松 三十里

本は出会いだと思う。こないだ第二次世界対戦開戦前夜のポーランドの話を読んで、久しぶりに図書館へ行ってふと手に取ったのがこれ、頃は同じく開戦前の日本。

226事件を複数の要人の目線から描いた群像劇。それぞれは、時の首相、岡田啓介。後に終戦時に首相となる鈴木貫太郎。当時外交官で 講和条約調印の首相となる吉田茂、などなど。

吉田茂氏の章に現副首相麻生太郎氏の幼少期のグッとくるエピソードが添えられてるけど、これは盛りすぎオマケだと思う(笑)。

今の時代にこそ平和、自衛力、国防をも一度考えようと思う。

いい本です。激しくオススメします。

IMG_0495.JPG
posted by だいちゃん at 16:43| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月14日

「また、桜の国で」 須賀しのぶ   

ポーランドを舞台に第二次世界大戦、開戦前夜からその後まで。

あまり意識したことがなかったけれど、ポーランドは「平和の国」という国名とはうらはらに歴史上二回に渡り正式な地図上から消滅している。

ユダヤ人差別は白人社会の中に昔から実はあったこと。ナチドイツのように民族根絶を目指した事は無かったにしろ。

ドイツ、ソ連に蹂躙され続けても戦い続けたポーランド、ワルシャワで。

ドイツに生まれたユダヤ系のポーランド人とソ連により強制的に疎開されてシベリアで生まれ、今はアメリカ国籍をもつポーランド人、そしてソ連系スラブ系民族で日本国籍の外交官がワルシャワ蜂起で立ちあがる。

いつか日本で桜の花見をしようと、絶望的な戦局で誓い合う。、、、
その後は読んでのお楽しみ。

極東アジアがなんだか焦臭い、今こそ読むべき戦争小説。

戦争に追い詰められると人間はここまで残虐になれるのか?やってしまうのか?

61P+YybvhFL._SX339_BO1,204,203,200_.jpg





posted by だいちゃん at 00:24| 香川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月30日

「絞首台の黙示録」 神林 長平

ジョン・レノンのGod(神)
ーーーーーーーーーーーー
God is a concept
神とは概念なんだ
By which we measure
Our pain  
それによって痛みというものを測るための
ーーーーーーーーーーーーー
とかなりセンセーショナルに喝破した。
日本のように宗教は趣味程度の国でなく、キリスト教の国で歌ったからすごい。

この物語の冒頭の死刑執行の実況がかなり怖い。

死刑囚と面会する教誨師とも対立関係のまま、死刑が執行される、、、
そして死んだはずの者が蘇って、、、おぼろげながら意識は死んだはずのもの。

現実、リアル、クローン、幻想、妄想、、、どれがどれなのか

人の意識はそれ自体が単体で存在してるのでは無く、「意識の所在としての物」である身体とその周りの「環境」に影響され、また反対に影響を与えて存在する。ゆえにその身体が滅んでも「意識」は存在している。

怖いです。

0000000130452.jpg



posted by だいちゃん at 13:13| 香川 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月23日

「ルパンの消息」 横山秀夫

時効寸前の自殺と見せかけた殺人事件 重大なタレコミがあった 時効成立のその日に急遽捜査のやり直し。
そして急転直下、、、、そして犯人は例の「三億円事件の犯人」でもあった。

昭和の頃の世相が懐かしく、おもしろかった。

61Q0nuJfgtL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg
posted by だいちゃん at 00:56| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

「真相」 横山秀夫

短編集です。それぞれ全く関連のない話です。

短編ならではのスピード感ある展開なのに、読後感は「おなかいっぱい」。

横山流ひねりが効きすぎていて、最後まで読むと、読んでいるときの予想を遙か彼方まで飛び越えていて、おもしろすぎる。

もし言えるなら、ちょっと話に「救い」を入れても佳かったのではないかと思ったりしますが、そんなことも、もちろん熟考の上での作風だと思います。本当に構成力、物語力、文章の上手さは超一流です。

犯罪を隠そうとする時の、周りに対する疑心暗鬼の心の描写がすごい、「18番ホール」、おすすめです。

51wUuOSCh5L._SL500_.jpg

posted by だいちゃん at 01:37| 香川 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月15日

「笑いのカイブツ」  ツチヤタカユキ

ネットに連載されて、大反響を呼び、書籍化したいという出版社が押し寄せ、なんだかんんだあってとうとう書籍化された本。ピース又𠮷の火花の10倍痛くて、20倍つらくて、50倍突き刺さりました。けど文学賞については最低の罵詈雑言を浴びせているので無視されると思う。すごかった。

61Yktfe2Z-L.jpg


posted by だいちゃん at 14:45| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月12日

J A C K Y  ジャッキー

JACKY 観ました。 実はララランドのチケットを買ったつもりが(自動券売機)間違って買ってしまってました。
券を見せて、案内されたところにで始まるのを待っていましたが、いつになったらラランドが始まるのだ??と思って、ようやくまちがいに気付きました。

誰もが知ってる、何度も何度もニュース映像をみた、あのJFケネディ狙撃暗殺、その後1週間をドラマ化した映画。
ただちに新大統領を就任させ、世界的葬儀を取りしきる。なかなか見応えある映画でした。

あとで調べて見るとこのナタリー・ポートマンという女優、「レオン」のマチルダ、「スターウォーズシリーズ」のパドメ・アミダラでした。すごい!

SAKUHIN014235_1.jpg



posted by だいちゃん at 17:19| 香川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする